老化対策には成長ホルモン
成長ホルモンはどんな効果があるのか
アンチエイジングというと抗酸化物質の摂取で体の酸化を防ぐことが必要だとよく言われます。その他に成長ホルモンのことも言われることがあると思います。成長ホルモンは、アミノ酸からできており、特に動物性のタンパク質が効果的と言われています。そのことから最近では老人ホームであえてお肉を食べるようにしているところもある程です。
成長ホルモンとは簡単に言うと体重を減らし、筋肉を増やし、コレステロールを減らす働きがあると言われています。アンチエイジングと成長ホルモンに関しては1990年にアメリカのウィスコンシン大学のルドマンが発表した論文によります。
実験では61歳から81歳までの健康な男性に合成のヒト成長ホルモンを6か月間週3回投与したところ、血中の成長ホルモンが改善。それにより筋肉が8.8%増え脂肪量は14.4%減少、他にも腰椎の骨量の増加、皮膚の厚みが増したと言います。他にも髪が増えたり、コレステロール改善、精力増強など様々な改善が見られました。
また日本でも慶応大学の坪田一男教授は国立老化研究所の研究によるとメタボにも効果があると言います。
坪田教授は成長ホルモンを自力で増やす方法提唱しています。
- 7時間睡眠をとる
- 毎日筋トレと週2回の水泳
- 高タンパク質の食事
- ストレスの少ない生活
成長ホルモンは非常にいいことづくしなように見えますが、リスクもあります。それは成長ホルモンの投与で、肝臓でIGF-1という細胞を増殖させるホルモンが作られ、これが細胞をがん化させると言われています。特に前立腺がんの発症が高く、大腸がん、リンパ腫の死亡率も上げていると言います。他にも糖尿病の発症も高めていると言います。
これは成長ホルモンの投与による作用ではありますが、成長ホルモンは良い面もあればリスクもあると言えます。
高齢者は毎日お肉が必要
最近では新型栄養失調と言って、高齢者の動物性たんぱく質の不足が言われています。
人間総合科学大学の熊谷教授は高齢者は1日35gの動物性脂肪は必要だと言います。高齢者ほど意識して適度に魚だけでなく肉類を食べる事を意識することが必要です。